京都地方裁判所 昭和55年(ワ)843号 判決
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【判旨】
二本件賃料と原告の減額請求
請求原因三・(一)<編注―昭和五四年六月一日から右賃料は、年額金一、九三二万円に増額されたが、右増額の率は61.45%アップという高額なものであつた。>および五・六の事実<編注―減額請求のあつた事実>は、当事者間に争いがない。
三減額請求時における相当賃料額
(一) 鑑定の結果によれば、物価指数は、昭和五〇年を一〇〇とすると昭和五四年六月一日現在が127.1、昭和五五年六月一日現在が137.8で、昭和五〇年と昭和五四年六月一日現在とで約二七パーセント、昭和五〇年と昭和五五年六月一日現在とで約37.8パーセント、昭和五四年六月一日と昭和五五年六月一日との間で約8.4パーセントの物価上昇が存在したことが認められる。そして前認定の事実によれば、被告は原告に対し、昭和五四年六月一日から、従前の賃料に対し約六一パーセント増の賃料の値上げ請求をし、原告は、これを支払つたことが認められる。これは<証拠>によれば、原被告が本件契約の賃料について、昭和五〇年度の固定資産税を一〇〇とし、その税額(ただし、昭和五一年二月二八日の契約成立時においては「税率」となつていたが、昭和五四年六月二日「税額」に改めたもの。)の増減によるスライド方式による改定による旨の契約条項を合意したことに基づいて被告が請求したものであることが認められ、これに反する証拠はない。しかし、右条項そのものが、なんら合理性のないものであり、昭和五四年六月二日においては原告も合意した以上当該年度分は、これに基づいて支払つているものの、昭和五五年度分以降については、これの減額を請求しているのであるから、前記のとおりの経済事情の変動にも著しくそぐわない以上、原告の右減額請求は、借地法にいう事由を具備しているものというべきである。
(戸田初雄)